イチョウ葉エキスによる臨床試験で認められた作用は?@
2003年に報告された臨床試験によりますと、
正常眼圧緑内障患者27名を対象に
イチョウ葉エキス120rを4週間投与したところ、
視野欠損の改善が認められたそうです。
イチョウ葉エキスによる臨床試験で認められた作用は?A
また、日本で行われた
イチョウ葉エキスによる臨床試験では、
次のような作用が報告されています。
■ビタミンEとの併用による女性の冷え性改善作用
■脳梗塞慢性期の局所脳循環改善作用
■脳梗塞後の後遺症改善作用
■境界域高血圧患者に対する降圧効果
さらに、動物実験では、次のような作用が示されています。
■抗酸化作用
■抗ストレス作用
■抗不安作用
イチョウ葉エキスの摂り方は?
イチョウ葉エキスは、1日あたり
120〜240rを2〜3回に分けて服用します。
そして、6〜8週間程度継続した後
で効果を判断します。
イチョウ葉エキスの品質について
日本におけるイチョウ葉エキスというのは、
品質にばらつきが認められますが、
適切な品質のサプリメントは、
22〜27%のフラボノイド配糖体と
5〜7%のテルペン類を含んでいます。
また、アレルギー物質であるギンコール酸は除去れさ、
5ppm未満とされています。
ちなみに、日本では、
シュワーベ製薬やディーエイチシー(DHC)などの製品が
標準化された基準を満たしています。
イチョウ葉エキスはどのような点に注意が必要ですか?
イチョウ葉エキスは、
比較的安全性の高いハーブといえますが、
副作用として、
軽度の消化器症状、頭痛、発疹などがあります。
また、米国では、
イチョウ葉エキス服用中に
脳出血などを生じた例が数例報告されています。
しかしながら、
これまでに多数の患者が参加して実施された臨床試験や、
何百人もの患者が治療を受けているヨーロッパでは、
出血性疾患の副作用は報告されていません。
出血時間について
2003年に報告された研究では、
健常者32名にイチョウ葉エキスを
1日あたり120、240、480rの3種類の量にて
2週間投与した後に「出血時間」が測定されました。
その結果としては、
通常の2倍の用量にあたる480rを投与した群においても、
出血時間などは正常の範囲内であったそうです。
よって、イチョウ葉エキスに伴う出血性疾患というのは、
仮に何らかの因果関係があったとしても、
稀な副作用と考えてよいと思われます。
ただし、動物実験では、
イチョウ葉エキスが肝臓での薬剤代謝酵素などに作用し、
いくつかの医薬品の体内動態に影響を及ぼすことが示されていますので、
抗凝固剤など何らかの医薬品を服用中の人は念のため、
主治医と相談の上、使用するようにしてください。